あなたに
伝えたかった
一緒にいられる時間が
しあわせ
だったと
灰色 霞む空に
雨粒がひとつ
遠く カミナリが唸る
伝えたかった のは
音にならずに
雨に溶かした
光を集めたの
揺れながら
待っていた
日に
露に
人知れず
染まりながら
今日も
待ってたよ
音が したんだ
景色 煙るほど
瞬く間に落ちる
空
閉じ込めてしまおう
この想いも
あなたの名前も
ひとしずく
紫陽花の葉に
たくそう